みなさん、こんにちは! ゆーすけです。
JSTQBがCBT(コンピュータ・ベースド・テスト)を導入する、という記事が2021年末に公表されましたが、先日のソフトウェアテストシンポジウムのJaSST 22 Tokyoにて、

・夏から順次切り替えていく、まずはFoundation Levelから

ということが正式に公表されましたね。
2022年2月の東京開催枠は24時間を待たずに受付終了になったので、これは嬉しいニュースだと思います。
また、今まで開催地域になかった人も、テストセンターさえ近くにあれば気軽に受けることが出来るようになるので、今まで以上の受験者が増えることが想定されますね!
さて、JSTQBの学習のススメ連載の3回目となります!

1回目では、JSTQBってなんだろう?→Foundation Levelから始めよう

2回目では、Foundation Levelの構成ってどうなっているんだろう?

という内容を書かせていただきました。
今回3回目にしてようやくJSTQB Foundationの中身について書いていきたいと思います。
2回目の内容おさらいになりますが、Foundation Levelの構成は

1:テストの基礎
2:ソフトウェア開発ライフサイクル全体を通してのテスト
3:静的テスト
4:テスト技法
5:テストマネジメント
6:テスト支援ツール

このようになっています。
今回はこのうちの、「テストの基礎」について触れていきます。

テストの基礎

テストの基礎構成としては

1) テストとは何か?
2) テストの必要性
3) テストの7原則
4) テストプロセス
5) テストの心理学

上記5章として、重要キーワードとして31の用語が挙げられています。
各詳細に関してはシラバスを見てもらえればと思いますが、それぞれに記載されている内容を自分なりに要約して書いていきたいと思います。

1) テストとは何か?

テストとは、
実行し結果を確認するだけの活動である
要件、ユーザーストーリー、その他仕様の検証に重きを置くものである

3.の活動にあわせて、妥当性確認も行うことが重要である。

と述べられています。
上記2、3は「Verification」と「Validation」という言葉で表すことができます。
この辺に関しては、V&Vに関する記事が別にありますので、よろしければそちらに目を通していただければな、と思います。

https://sqripts.com/2022/01/28/20220128-1643335200/

2) テストの必要性

適切なタイミング(テストレベル、ソフトウェア開発ライフサイクル)で
適切な専門知識を適用して、
適切なテスト技法を選択することで、
リリース後の潜在リスクを軽減できるということが述べられています。
またこの項目で、品質マネジメントにおけるQA(品質保証)、QC(品質管理)の考え方や、
「エラー」「欠陥」「故障」というテスト活動に重要な用語に対する認識統一が述べられていくので、この項目でしっかりと覚えて、日々の活動に取り入れていくのがよいと思います。

3) テストの7原則

これはテスト活動の考え方の根本にもなりますので、是非丸暗記して日々のテスト活動に取り入れるべき内容となります。
テストは欠陥があることは示せるが、欠陥がないことは示せない
全数テストは不可能
早期テストで時間とコストを節約
欠陥の偏在
殺虫剤のパラドックスにご用心
テストは状況次第
「バグゼロ」の落とし穴

これは覚えておいてください、テストに出ます!(実際に)

4) テストプロセス

テストプロセスで定義されるそれぞれのテスト活動の詳細に関しては、Advanced Levelでさらに深く学習することになりますので、Foudationの学習でしっかりと身に着けるようにしましょう。

プロセス構成としては下記のように示されています。

テスト計画 :テストを計画する(目的を明確にする)
テストのモニタリングとコントロール :計画と実施の比較、コントロール
テスト分析  :何をテストするかを定義する
テスト設計  :どうやってテストするかを定義する
テスト実装  :テスト実行に必要なものをそろえる(各種環境、テストケース含む)
テスト実行  :テストを実行する
テスト完了  :完了したテストデータをまとめる

この中でテスト分析・設計は、業務によってはテストの基本設計、詳細設計や、テストアーキテクト設計などといった呼び方がありますので、混乱しないよう気を付けましょう。

5) テストの心理学

開発およびテストは人が行うため、人の心理が大きくかかわってくるという項目になります。
いやいや、最近はテスト自動化が主流で全部人が行う、というのは違うんじゃない、という人もいるかもしれませんが、結局はスクリプト作成、レコーディング化は現状人による作業となります。
この項目で述べられている

「『自分が開発したコードは正しく動いている』というバイアスにより、
自らのコードに対して適切なテストを行うことが出来ない場合がある」

と内容は、自分たちのような第三者検証の立場から考えると、とても重要で深く心に刻まなければならない内容と言えるでしょう。

次回

ということで、予想通りテスト基礎の部分でこのブログは終わりとなります。
次回はライフサイクル~静的テストまで書ければと思いますので、もしよければ次回を見ていただけると嬉しいです!

シリーズ一覧

JSTQB学習のススメ #1 〜JSTQBとは〜
JSTQB学習のススメ #2 〜Foundation〜
JSTQB学習のススメ #3 〜Foundation〜
帰ってきた JSTQB学習のススメ #4 〜Foundation〜
JSTQB学習のススメ #5 〜Foundation〜
JSTQB学習のススメ #6 〜Foundation〜

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